そもそもブランディングとは何か?
カケハシ・スタイル代表で中小企業診断士の田中大介です。
①経営者としてネットショップを運営しながら、②中小企業診断士として500社以上の経営革新計画の策定に携わりながら、小さな会社・お店が顧客に選んでもらえるためには何が大切なのかを考え続けてきました。ここでいったん『小さな会社・お店のためのやさしいマーケティング学』と題してまとめてまいります。
前回まで、マーケティングについて考えてきました。今回のテーマはブランディングです。
まず、マーケティングとブランディングの関係を整理しましょう。ブランディングは、マーケティングの中の一つの手段となります。マーケティングは、「選ばれ続けるための仕組みづくり」と定義しました。そのための活動となるのが「ブランディング」です。
では、ブランディングの方も定義いたしましょう。私はこのように定義しています。
「らしさ」が顧客に100%伝わっているカタチをつくること。
「らしさ」とは、提供価値と言えます。モノとコトで整理しましたね。この「らしさ」が、ターゲットとしている顧客に100%伝わっている状態があるべき姿であり、そのための取り組みがブランディングです。
ブランディングは2つのステップに分けられます。
- 「らしさ」を整理し、言葉にする。
- 「らしさ」を一貫して伝える。
前回の記事で、提供価値=「らしさ」を一言で表現するフレームをお伝えしました。ホームページもパンフレットも商品・サービスのチラシもパッケージも、すべて「らしさ」を伝えるための手段と考えることが大切です。「らしさ」が伝わっているか、「らしさ」を伝えるにはどうすればいいか。そこをただただ考え、顧客とつながるポイントすべてにおいて「らしさ」が伝わるように設計していくことが大切です。それがブランディング活動です。
第1回から第7回までの内容をいったんまとめます。
・マーケティングとは「選ばれ続けるための仕組みづくり」。
・選ばれるために大切なのが「提供価値」。
・「提供価値」は、モノとコトの2つに分けて考える。
・モノとコトで整理できたら、価値づくりフレームに当てはめて、一言で表現する。
・価値づくりフレーム「私たちは、○○を売っているのではない、□□を売っているのだ。」
・提供価値とは「らしさ」である。
・ブランディングとは「らしさ」が顧客に100%伝わっている状態をつくること。
Vol.1からVol.6までの記事はこちら。