二つ折りチラシの表紙をめくってもらう工夫
こんにちは、(株)カケハシ・スタイルのブランディング・ディレクターの愛甲です。
本日は、当社が運営をしているネットCDショップ「カケハシ・レコード」(以下、カケレコ)のチラシ制作の裏側をレポートします。答えてくれたのは、ロゴなどのブランディングデザインからホームページデザインまでさまざまなデザインを担当する当社のデザイナーです。
Q.「カケレコ」とは、どんなネットショップですか。
A.「プログレッシヴ・ロック」の専門店です。
創業は、カケハシ・スタイルの代表が大学を卒業してすぐの2000年。
ロックの中でもニッチなジャンルである「プログレッシヴ・ロック」を専門に、中古CD買取/販売、新品CD販売を行なっているネットショップです。英米やユーロ主要国の他、イスラエルやアイスランドやアルゼンチンなどディープな取り扱いと、「ロック探求のワクワク感」をお客さまと共有する企画・発信力が強みです。Webサイト制作、システム開発、Webマーケティングのすべてを自社で行っています。
Q.今回のチラシの役割を教えてください。
A.カケレコならではの買取の仕組みをわかりやすく伝え、サービスを利用するお客さまを増やすことです。
カケレコの中古CD買取の仕組みには、他社にはないメリットがたくさんあります。豊富な実績と情報収集力、価値をつくる熟練の技、ネット専門のアドバンテージ、さらには『リスナーズ・サポーターズ』というカケレコ独自のサービスがあります。
これらの情報をユーザーにわかりやすく伝え、他社の中古CD買取との違いを知っていただく。そして、カケレコの中古買取を利用してくださるお客さまを増やしていくことが、このチラシの役割です。
Q.今回のチラシのデザインのポイントを教えてください。
A.実際のお客さまの声を印象的に見せる表紙です。
カケレコの中古買取は、たくさんのメリットがあります。情報量が多いため、A4裏表のチラシタイプでは紙面の面積が足りないため、二つ折りの全4ページタイプのチラシ形態です。メインの内容は中面になりますので、それを目にしてもらうためには表紙をめくってもらわなければなりません。
表紙の中央にある「手放すのもわるくない」というコピーは、実際に買取を利用されたお客さまの声です。このコピーを印象的に見せることで「手放すのもわるくないとはどういうことだろう」という関心を誘うことを狙いました。背景画像は、何を用いればコピーのイメージを補足することができるのか、カケレコのスタッフとイメージのすり合わせを何度となく行いました。
Q.今回のチラシデザイン制作で苦労した点を教えてください。
A.いかにわかりやすく伝えるかという点でとても苦労しました。
他社の中古CD買取との違いを知っていただくというチラシの役割において、スタッフのCDとの向き合い方を伝えることが大切だと考えていました。
カケレコのスタッフは、お送りいただいたCDの価値を最大限に引き出し、全国のリスナーへと想いを込めて届けていくという使命感をもち、画一的ではない査定を行っています。
こうしたスタッフの取り組みを余すことなく伝えようとすると、情報量が多くなりすぎて、”わかりやすく伝える”という観点からは遠ざかってしまいました。
そこで、カケレコのスタッフと、伝えたいことで重複しているところはないか、まとまるところはないか、そぎ落とせるところはないかなど情報の整理を行いました。そして、コンパクトになった情報をデザインに落とし込み、再びカケレコのスタッフと議論を重ね情報の整理を行いました。この工程を何度か繰り返し、デザインを仕上げていきました。
Q.今回のチラシデザイン制作に携わった感想を教えてください。
媒体面積が限られるチラシデザインなどは、情報量が多すぎる場合、何かの要素をどうしても削らなければならない局面があります。伝えたい情報の裏側にはご依頼主さまの計り知れない想いがあり、デザイナー都合で簡単に「要素を削ってください」というのはよくないということを、今回の制作は改めて想う機会となりました。どんな制作においても、相手の想いを十分に汲んだデザインを心がけたいと思います。
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