「日清クッキングフラワー」にみる経営革新の種
中小企業診断士の田中大介です。
経営革新計画に取り組んでみたいけど、イメージがわかない・・・。
そんな皆さまの参考になる事例をピックアップいたします。
日経MJのコラム「日経MJヒット塾」に取り上げられていた「日清フラワー」の革新事例です。
「日清フラワー」は、天ぷらなどで使われる薄力粉の商品。薄力粉は小麦粉の一種ですが、小麦粉の消費量は1985年からの30年間で約3分の2にまで縮小するなど、厳しい市場環境にありました。
そこで革新に挑んだのが「日清フラワー」。
革新にあたりまずニーズを調査した結果、下記のような使用実態が分かりました。
6割(1回あたりの量が「多」):天ぷら、ケーキ、お好み焼き
4割(1回あたりの量が「少」):揚げ物系の打ち粉、唐揚げ、ムニエル
薄力粉の商品と言えば、「袋に入っているもの」というのが常識。
革新の種はそんな常識の中にありました。
常識を疑い、見過ごされていた4割のニーズにフォーカスし、新たなパッケージにして新商品として発売されたのが「日清クッキングフラワー」です。
小容量のボトル入りにして、ボトルから振り出して使えるようになったことで、唐揚げやムニエルを作る際の利便性が高まったわけです。
ただ単にパッケージを変えただけ、と言えばそれまでなのですが、今まで見過ごしていたニーズをとらえ、そのニーズに応えてみることが大切なんですね。
ニーズを細分化し、ひとつひとつのニーズにあわせて何か改良できないか?
ニーズの細分化と最適化は、革新の切り口として有効ですね!
経営革新計画の策定については、下記の記事も是非、ご覧ください。