どうしてそれを食べようと思ったのか?
こんにちは。ブランディング事業部の戸田です。
世の中には、食べられるけれども食べるまでにハードルのある食品がありますよね。例えば、梅干し、フグの卵巣など、もともとの素材が毒性を持っているのに人の加工によって食用になった食品。納豆、ナマコ、タコなど、最初にそれを食べようと思った人はなぜそれが食べられると思ったのか、と不思議に思ってしまう食品。
今は毒性の有無を科学的に調べられるので、食してはいけないキノコや魚なども簡単に分かります。安全性を確認してから食べたり加工することができます。ですが、科学的な仕組みが解らない時代から、人は食べられない食品を食べられるようにしてきました。
独特のにおいと粘り気がある納豆
納豆は様々な説はあれど、弥生時代に藁と煮た大豆の偶然の出会いでできたそうです。でも糸を引き、腐ったようなにおいがある納豆を、どうして最初に食べた人は口にしようと思ったのでしょうか。
毒性のある梅
梅干しは日本最古の医学書(奈良時代)に登場します。でも梅には毒性があり、成熟して毒素が抜けるまでは食べるとめまいや嘔吐を起こします。その梅を、人は塩漬けにすることで成熟を早め、薬用にしてしまうというミラクルを起こしています。
猛毒、フグの卵巣
フグの卵巣漬けも塩漬け、ぬか漬けにして猛毒を無毒化して食用になっています。ですが3年間漬け込む必要があります。いったいどうやって、これだけの期間漬けたから食べられるだろう、と判断したのでしょうか。
どれも、最初に口にするハードルはとても高いですよね。それらの最初の知恵が生まれた瞬間を知ることができたら、ぜひ聞いてみたいです。なぜその見た目、においで食べようと思ったのか。なぜ毒が消せると思ったのか。発祥の瞬間を想像するとワクワクしますよね。他にもそんな食べ物があったら、ぜひ教えてください。