株式会社カケハシ・スタイル代表で中小企業診断士の田中です。
前回のブログで、仕事における「知的生産」の大切さについて書きました。
「知的生産」にはインプットが重要で、それはとてつもない時間がかかります。それをいつやるのか?業務時間中にやるのか?
以前に「プログラマーが最新の技術を学ぶことは、業務中にやるべきことか、自宅でやるべきことか」というブログ記事を目にしたことがあります。
「知的生産」と「物的生産」のフレームに当てはめて考えて、弊社では「知識習得は、自宅でやってきてください」と伝えています。
それはどういうことか?知的生産と物的生産との違いについて、掘り下げてみたいと思います。
弊社には、音楽事業とブランディング事業があります。
音楽事業では、作品の魅力をあらたな切り口で伝えることが役割ですし、ブランディング事業では、クライアントの魅力を整理しながら「伝わるかたち」をつくることが私たちの役割です。いずれも知的生産の仕事と言えます。
ロックの作品を伝える場合、そのアーティストの全作品やその時代の周辺のアーティストの作品の知識はもちろん、西洋音楽だったり民族音楽の知識があるといいし、その国の歴史や文化、ヨーロッパの場合は宗教の知識などもあるといい。そこは「業務外の時間で、自分の全存在をかけてインプットしていかないといけない」とスタッフには伝えています。
逆に物的生産に関しては、時間外にやってもらうことはありません。プログラマーの話で言えば、知識習得(=インプット)は自宅でしっかりやってもらう、プログラムを書く仕事(=アウトプット)は業務時間内に限ってやってもらう、そんな風に規定しています。
知的生産と物的生産とを分けるのは何か?私は、成果が定まっているかどうかと考えています。
物的生産は、自分の時間を売る仕事であり、知的生産は、複眼的視点での思考を売る仕事とも言えます。物的生産は替えがきくけど、知的生産は替えがききません。機械による代用もできません。
仕事の達成度を、物的生産と知的生産という切り口から、4つのフェーズに分けてみました。
規定されている仕事を効率よくできる。細かなところまで丁寧にできる。
規定されている仕事の中で、自分なりに仕事に意味づけをし、情報収集し、自分なりの成果を付加できる。俯瞰的に仕事をとらえられる。
成果物が定まっていない仕事で、成果のクオリティ、そこまでの手順や優先順位を考えて、期待を上回る仕事ができる。様々な視点で仕事を規定できる。そのための手段として、常にあらゆるもとを探究している。
新たな仕事のルールを、誰でもできるように仕組み化できる。「知的生産」の仕事をルール化し、「物的生産」の仕事にできる。
同じ仕事でも、向き合い方によって、知的生産にも物的生産にもなります。仕事を物的生産と知的生産で仕分けしてみて、知的生産の度合いを高めていくことが重要です。どう仕事をすれば知的生産になるのか、常に考えていきたいですね。
自分がこれまでにインプットしてきた知識や技術が結びつき、自分にしかできない提案ができたときの喜び。それは、仕事をする上で、何事にも代えがたい喜びだと思っています。
2023年9月29日
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