ブランディング成功のポイントとは?
こんにちは、カケハシ・スタイル代表で中小企業診断士の田中です。
ブランディングを成功させるポイントについて考えてみたいと思います。
そもそもブランディングが成功している状態とは、どんな状態でしょうか?
例えば、ある2人が会話しているとします。
「これって、ショップAっぽいよね」「たしかにそうだね。ショップAっぽい」という時、ショップAのブランディングは成功していると言えるでしょう。ショップAの「らしさ」が2人の間で共有されている状態。
「らしさ」を紐解いてみたいと思います。「らしさ」を因果関係で2つに分けると、「理念」と「商品・サービスの特徴」と分けられるでしょう。
こんな風に社会や顧客に貢献したい、という「理念」があり、それを突き詰めた先に「商品・サービスの特徴」が生まれる。
そうすると、「らしさ」が共有されている状態とは、「理念」(=ビジネスへの思い・姿勢・態度)に共感し、理念がモノとして具体化された商品・サービスにも共感している状態と言えます。
こう考えていくとブランディングを成功させるためのポイントが見えてきます。
まずは「理念」をしっかりさせること。理念を明文化し、力強く発信していくことが大切です。
そして「理念」からブラさず、「理念」を具体化させる方向で「商品・サービス」を磨いていく。
自社の事業において、昨日、ひとつ気づきがありました。
弊社には、音楽CDのネット通販事業があります。中古CDがメインで、中古CDの買い取り業務を日々行っています。
先月、別のCD店での勤務経験のあるスタッフが入社してくれました。
別のCD店との買い取りの違いを聞いた時、弊社の方が細やかであると言っていました。
盤やジャケットなどの状態を細かくチェックして、それをしっかり明記している。でも、その分、買い取りにかける時間はすごくかかっていると。
私はこれまで、買い取り業務はもっと効率化できるのでは、と思っていました。
状態のチェックと明記は、もっと簡略化した方がいいのではないかと。
でも、ブランディングという視点で考えた際、今のままでいいと気づきました。
音楽CDという趣味性の強いものを扱うけど、ビジネスとして当たり前のことを細やかにやっていこう。
それが創業の時に立てた一つの志です。
状態が気になるお客さまは多いだろう、という考えの元、状態の細かなチェックと記載を続けている。
その姿勢とサービスの質を貫いているからこそ、創業から20年以上経った今も顧客に選んでもらえていると思います。
そう考えると、ブランディングにおいては「効率面から考えると合理的ではないけど、でもそこはこだわってやりたい」という思いを持ち、そこにとことんこだわっていけるかが大事なのではと気づきました。
一見ムダだけど、こだわっていきたいこと。そこを突き詰め、そこを発信していくことがブランディング成功のポイントなんだと思います。