もがく楽天?楽天だからできることを考えてみる。
中小企業診断士の田中大介です。
7月20日(水)の日経MJのトップの見出しは「もがく楽天 じわり客離れ」でした。
ネット通販2強として、楽天とAmazonを比べ、「探しやすさ」「配送の便利さ」「ポイントのお得さ」など10の項目で消費者の支持率を発表しています。結果は、楽天が3勝、Amazonが7勝でAmazonに軍配!
私が記事を読んで感じたのは、本来、単純に比較される2社ではないのではないか、でも、比較されちゃってるのが楽天の問題、ということです。
楽天はお店が集まるモール型で、Amazonは基本的には自社で販売する小売型なので企業の性格が異なります。百貨店と大型スーパーを比較するようなもので、本来、同じ土俵には上がらないはずです。
でも、土俵に上がってしまっている。豊富な在庫、探しやすいサイト、迅速な配送等の利便性といった強みを持つAmazonと真っ向から競う形になっていることが問題だと感じます。
記事の中でポイントだと思ったところはここです。
アマゾンは飲料水や書籍、日用品など購入するものが決まっている消費者に、簡単に商品を見つけてもらい低価格で提供するのが強み。
楽天は多角化の一環でこの領域にも踏み込んだ。その結果、こだわり商品や日用品などが混在し、サイトの見づらさや統一感のなさといった課題が生まれた。
「モノを検索する」という土俵では、Amazonを負かすことは難しいでしょう。そこからの脱却が楽天には求められているはずです。
楽天の強みは、個性的で魅力ある専門店を豊富に持っていることです。「モノを検索する」ではなく、まずお店を選び、その店主のオススメから欲しいものを発見する、という流れこそ楽天のあるべき姿なのではないかと考えます。これは逆にAmazonにはできないでしょう。
「モノを検索する」からの脱却。その先に楽天ならではのワクワクする買物体験があるのではと期待します。