【創業のポイント】店名よりもショルダーネームが重要!?

株式会社カケハシ・スタイル代表で中小企業診断士の田中大介です。
商工会での創業支援を通して、多くの創業希望者をサポートしております。
その経験から、創業成功のポイントとして最も重要だと感じているのは、「提供価値を明確にし、適切に伝える」ということです。
提供価値とは何か
提供価値とは、「どんな商品・サービスでどうハッピーにするのか」を示すものです。
飲食店を例にとると、「木の落ち着いた空間で楽しむ、炭火焼の地鶏とセレクトした日本酒」のように表現できます。
しかし、どんなに魅力的な提供価値があっても、お客さまに伝わらなければ選んでもらえません。そこで重要な役割を果たすのが、ショルダーネームなのです。
ショルダーネームの力
ショルダーネームとは、店名の前などに添えて、そのお店の業態や特徴を表す言葉のことです。
ビジネス系のテレビ番組で、ラーメン魁力屋が紹介されていました。
このお店は、ショルダーネームを変えてから事業が大きく成長したそうです。

店名が「ラーメン魁力屋」、ショルダーネームが「京都北白川」ですね。なぜこのショルダーネームによって集客力が高まったのでしょうか。
もう一つの例も見ながら、ショルダーネームについて深堀りしていきます。
例えば、下記の2つを比べて、どのようなお店をイメージするか考えてみましょう。
①
居酒屋
鳥次郎
②
炭焼地鶏と日本酒
鳥次郎
「居酒屋 鳥次郎」からは、赤ちょうちんが浮かび、大衆酒場のイメージが浮かびます。
一方、「炭焼地鶏と日本酒 鳥次郎」からは、こんなイメージが浮かびませんか?
- 黒を基調に木を活かしたシックな内装
- 照明を落とした落ち着ける雰囲気
- 素材にこだわった手作りの料理
- 価格は少し高めで、接待などでも利用可能
「炭焼地鶏と日本酒」というショルダーネームがあるだけで、受け取るイメージが大きく変わることが分かるかと思います。
「京都北白川」の効果
ラーメン魁力屋の「京都北白川」という地名を知っている人は、おそらくほとんどいないでしょう。
しかし、このショルダーネームがあることで、次のようなプラスのイメージを感じさせます。
このイメージによって、集客力が高まったと言えるでしょう。
- こだわっているイメージ
- 洗練されたイメージ
- 小さなエリアで人気店になったのではないかというイメージ
成功の鍵は「イメージの一致」
大切なのは、店名とショルダーネームから浮かぶイメージと、実際にやりたいお店のイメージがマッチするかです。
実際のお店のイメージとマッチすれば、顧客に選んでもらいやすくなり、選んでもらった時の満足度も高くなります。せっかくこだわった店づくりをしているのに「居酒屋 鳥次郎」では、お客さまのイメージとの間にギャップが生まれてしまいます。
良い店名、良いショルダーネームとは
名前を決める際は、知り合いに候補の店名を見せて、「どんなお店のイメージが浮かぶ?」と聞いてみてください。
ショルダーネームが機能していれば、色々なイメージを言ってくれるはずです。
そして、挙げてくれたイメージが、やりたいお店のイメージと合致していれば、それは良い名前だと言えます。
提供価値を伝える「手段」として考える
事業において大切なのは、顧客に提供価値を伝えることです。伝わらなければ選んでもらえません。
極端に言えば、店名もショルダーネームも店舗の外観も内観もメニューもSNSも広告も、すべて提供価値を伝えるという目的のための「手段」です。
ショルダーネームは、提供価値を伝えるための非常に重要な要素です。
創業にあたっては、店名と同じくらい、むしろそれ以上に吟味することが大切です。
カケハシ・スタイルの創業支援
カケハシ・スタイルでは、創業時の販促ツール制作サービスを提供しています。事業主の創業までの経歴や思いを丁寧にヒアリングした上で、一緒に提供価値を考え、ショルダーネームを含めて価値を伝える仕組みづくりをサポートいたします。
ロゴやホームページやパンフレットを作成するにあたって、「らしさ」を言語化することからサポートいたします。ロゴやチラシ、ホームページでも、見た人に実際のお店のイメージをできる限り浮かべてもらうことが重要です。
販促ツールの制作でお困りごとがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。創業のビジネスモデル考案、事業計画書の作成からのサポートも可能です。
個人事業主向け、創業者向けのお得なパッケージプランもご用意しております。一人でも多くの方が創業し、自分らしい価値を創造して社会にハッピーを届けられるように、全力でサポートいたします。
