チラシでは、価格ではなく「コト」を訴求する
中小企業診断士の田中大介です。
本日の日経MJより「特売情報なし 読み物チラシ」という記事をピックアップします。
食品スーパーの新聞折込チラシは、特価品が前面に出ていて価格を訴求するものが一般的ですが、京浜急行が運営するスーパー「京急ストア」のチラシで訴求されているのは、「モノ」や「価格」ではなく「コト」。
最も目立つスーパー名の題字の下に、店頭販促(POP)の制作に関する取り組みの紹介や、農家など生産者のおすすめレシピを紹介。
店頭でのパートさんのPOPを使った販促の取り組みを紹介したり、「我が家のおすすめめし」と題した、生産者直伝のレシピを紹介したり、読み物コンテンツを載せているんですね。
「モノ」が溢れている、と言われれている今、お客さまが求めているのは、日々の生活が豊かになる「コト」や楽しくなる「コト」です。
「あのお店に行けば、何か新しい発見やワクワクを感じることができる」
スーパーで言えば、
「あのお店に行けば、毎日の料理が楽しくなる」
そんな風にお客さまに感じてもらうことが、今の小売の「あるべき姿」だと考えます。
そこにあるのは、お金を介した商品のやりとりではなく、「人」と「人」との温かなコミュニケーション。「おもてなし」の心。
商品やサービスの機能や価格を訴求するのではなく、商品やサービスを通してお客さまがきっと感じる「ワクワク」や日常の中でのちょっとした「ハッピー」を想像し、それらを伝えていくことが大切です。
価格ではなく「コト」を訴求する。その切り口で、販促をひとつひとつチェックしていきましょう。