今どき物々交換。ワクワク感やサプライズ、思い出をモノに載せる。
中小企業診断士の田中大介です。
日経MJの気になった記事をピックアップいたします。
ピックアップするのは、トレンド欄の記事「今どき物々交換 工夫にワクワク」です。
シールなどの雑貨や化粧品、洋服などさまざまな物を交換し合う女性たちが増えている。単に不要な物を放出するのが目的ではない。相手にあわせて品物をかわいらしくデコレーションしたり、その品にまつわるエピソードも一緒に交換したりと、工夫を凝らすのが今どきの物々交換だ。
交換相手をSNSで募集し、雑貨や化粧品を交換しあうのが女子の中でちょっとしたブームになっているようです。
交換というと、自分の不要なものをサイトにアップして、誰かから「これと交換はどうでしょう?」なんてメッセージが入って、「まぁ、それならいいか」みたいな感じで交換に至る、って感じかなと想像しちゃいましたが、これではワクワク感なし、マーケティングを強みにしている者として失格ですね。
不要なものではなく、相手の趣味などを聞いて、それにあわせて手持ちのものを組み合わせて、送り合う、というのが「今どき」のようです。そこで交換するのは、物ではなく、「贈る楽しみ」と「もらう驚き」。なるほどね〜。
オークションと比較し、「モノ消費」「コト消費」という切り口で整理してみました。
ファッションの無料交換会「エクスチェンジ」を主催する事務局さんの話としてこんなことも載っていました。
参加者は物の交換を通してそれに伴うさまざまな体験や、ライフスタイルに対する気づきを楽しんでいる。
物を得ることが目的ではなく、ライフスタイルに対する気づきを得ることが目的なんですよね。
無料交換会「エクスチェンジ」では主に洋服を交換しているそうですが、「大好きなおばあちゃんからもらったものです」などの「エピソードタグ」を付けることがルールだそうです。おもしろい!
「安い」というだけではない、中古品ならではの価値ですよね。その品にまつわるエピソードに共感し、その品を受け継ぎ、今度は自分が新たなエピソードを紡いでいく。豊かな消費スタイルですよね。
私が店長をつとめるCDショップでも、中古CDの買い取りにもっとワクワク感を出せないかな、と思っています。ただ単に、不要なCDをお金に換える、というだけでは、査定額「20%UPキャンペーン!」などの価格競争に陥ってしまいます。CDにも一つ一つのリスナーとのストーリーがきっとあるし、それをうまく共有しあうことができればワクワク感につながると思っています。
若者女子に負けてられないぞ!