愚直に強みに徹することの大切さ
カケハシ・スタイル代表で中小企業診断士の田中大介です。
今回の記事のテーマは、愚直に強みに徹することの大切さです。
北関東で数店舗を運営する塾事業者の経営計画を策定しています。
アフターコロナになり、塾の倒産が増えている中で、この塾はコロナ以前の売上まで回復し、さらに伸びているそうです。
この塾の特徴は、生徒と保護者に徹底的に寄り添うこと。3者面談をする塾が一般的な中で、この塾は、生徒との面談、保護者との面談を別々に実施しています。それぞれの本音を聞き、価値観を共有する。そして、最適解を考え提案する。
効率を考えれば3者面談の方が良いでしょう。でも、自分たちは何のために事業をやっているのか?そこを突き詰める中で、生徒と保護者それぞれとの面談に徹しているのだと思います。
生徒や保護者それぞれの価値観に沿ったゴールを一緒に考え、そこまでの道のりを共に考えながら、人として共に成長していく。それがこの塾の存在意義であり、それを具体化した取り組みが個別面談なんだなと話を聞きながら思いました。
コロナ禍で生徒が離れていく中で、自分たちの強みを見つめ、そこを愚直に磨いてきた。提供価値を研ぎ澄ませてきたからこそ、顧客に選ばれている。
「特別なことは何もやっていないんですよね」
社長はそう言ってましたが、生徒との面談、保護者との面談という手間のかかることにフォーカスし、そのクオリティを高めることを全社で取り組んできたわけです。そんな泥臭いことこそが、事業をやる上で、顧客に選ばれ続ける上で大切なんだなと感じました。
うまくいかないな、と思うときこそ、自分たちの強み、提供価値に立ち返り、愚直に磨き続ける。心に留めておこうと思います。