「非顧客戦略÷STP」を図式にして思考ツール化してみる。
中小企業診断士の田中大介です。
日経MJのコラム「日経MJヒット塾」の中で、非顧客戦略の有効性が書かれていました。
非顧客戦略とは、自社の商品やサービスを今利用している顧客ではない「非顧客」に対し、新たな切り口で新商品や新サービスを提供して顧客化して市場を創造していく戦略と言えるでしょう。
コラムの中では、マーケティングのフレームワーク(思考の枠・型、切り口)であるSTPに当てはめ、非顧客戦略が分析されていました。
マーケティングでは、新しい顧客のグループを共通項でまとめ(セグメンテーション)、その顧客を届ける相手として狙い(ターゲティング)、競合企業と明らかに異なり、かつ優位にあると顧客が認識する製品やサービスを提供する(ポジショニング)のが基本だ。これをSTPと呼ぶ。
「非顧客戦略÷STP」、良いじゃない!ということで、具体的な施策へとよりつながるように思考ツール化できればな、と思い、「問」の形式にして図式にしてみました。
まず出発点はお客さまの声です。そもそもマーケティングやブランディングにおいて、すべてお客さまの「声」として考えていくことが重要ではないか、と僕は考えています。
さぁ、早速、自問自答してみましょう。今の顧客は「なぜ、買ってくれるのか?」。一方で、非顧客は「なぜ、買ってくれないのか?」。
この問に対して、実際にお客さまに街頭インタビューしているイメージで、実際の「声」として考えていきます。あまり深く考えすぎず、思いつくままに付箋紙に書き留めていくと良いですね。スタッフと一緒になって付箋紙に書いていくのも有効です。
「声」がいくつか考えられたら、次は「セグメンテーション」です。非顧客のグループ化ですね。
次は「買ってくれないのはどんな人達か?」という問に答えていきましょう。セグメントの具体化です。
さらに、その人達は「他の何を買っているのか?」、「どんなことに興味があるのか?」という問に答えていきましょう。
こうすることで、少しずつライフスタイルがイメージできるようになってきます。
ちなみに『コンセプトのつくり方/山田壮夫著』では、「こびとの世界」という風に表現されていました。頭の中に非顧客のこびとを住まわせて、あたかも生活しているようにイメージできれば最高ですね。
非顧客の「声」がイメージできたところで、商品やサービスについてアイデア出しをしていきましょう。
「どうすれば買ってくれるのか?」「自社ならどんな貢献ができるのか?」という問です。
こうして問に応える中で、非顧客の様々なセグメントの中で、どのセグメントが自社にとって有効かが定まってくるはずです(ターゲティング)。それと同時に、自社がどんな商品・サービスを提供できるかが定まってきます(ポジショニング)。
いかがでしょうか?お試しいただければ嬉しいです。