「伝わるかたち」を作る上で大事な要素「物語」
株式会社カケハシ・スタイル代表で中小企業診断士の田中大介です。
あけましておめでとうございます。
本年も「伝わるかたちをつくり、社会にワクワクを増やす」という理念を胸に、事業をみがいていきたいと思っております。
年末年始、考えていたことがあります。
「伝わるかたち」をつくる上で、本当に大切なことは何だろう、と。
なぜ『聖書』は世界に広まったのか
「伝わる」ことにおいて、「物語化」が重要だと言われています。
キリスト教は全世界に広まりましたが、その大きな要因のひとつは『聖書』という物語の存在でしょう。もしあれが「こういう時はこう考えるべき」「こういう時はこう行動するべき」といった行動指針やマニュアルだったら、ここまで広がることはなかったはずです。
「伝わる」ということは、「共感する」ということでもあります。
共感を生むためには、物語であることがとても大事なのです。
物語には「型」がある
映画でも小説でも、心を動かす名作には共通の構造があります。
- 平和な日々に、危機が訪れる
- 平和を求めて立ち上がり、
- 仲間とともに試練を乗り越え、
- 新たな平和を取り戻す
映画でも小説でも、多くの名作がこのフレームに沿っています。
人は古来から、このフレームに心を揺さぶられてきました。
事業も「物語」で伝わる
この型は、事業を伝える時にも使えます。
私は下記のように置き換えられると考えています。
- 現状にある「負」を認識する
- その「負」を解消し、豊かさに貢献するという理念を掲げる
- 培ってきた強みを発揮して、「負」を解消する
- 豊かさを届ける
自分たちはどんな「負」に向き合っているのか。
なぜ、その「負」を解消したいと思うのか。
どんな強みで、それを実現するのか。
そして、届けたい豊かさとは何か。
このストーリーが明確な会社は、顧客の心に届きます。
物語は共感を生み、共感は選ばれる理由になるからです。
弊社の2つの事業の物語
弊社には、ブランディング事業と音楽CD販売事業という2つの事業があります。
それぞれの物語を、あらためて言葉にしてみました。
【音楽CD販売事業「カケハシ・レコード」の物語】
今、音楽を「聴くだけ」なら、ストリーミングで事足ります。
コスパもタイパも抜群。便利な時代です。
けれど、それは本当に豊かでしょうか。
効率という言葉の陰で、何かを置き去りにしていないでしょうか。
私自身、昔、ビートルズやサイモン&ガーファンクルを聴きながら、何度もライナーノーツを読み返しました。演奏者の背景を知り、歴史を知り、音楽の奥行きを知っていく。あの時間が、探究心の根を育ててくれたと思っています。
棚を眺め、ジャケットに惹かれ、知らないアーティストと出会う。
迷い、選び、手に取る。
CDは単なる記録媒体ではなく、未来へ受け継ぐ「文化資産」です。
私たちは、CD文化の魅力を発信し、音楽を探求するワクワクを届けます。
そして、探究心の根を育て、音楽とともに過ごす満ち足りた時間を届けたい。
それがカケハシ・レコードの使命です。
【ブランディング事業の物語】
どの会社にも「らしさ」があります。
創業から磨き続けてきた強み、商品へのこだわり、背景にある理念。
しかし、その多くは社長や社員の胸の中にだけ存在していて、ホームページやパンフレットには表れていません。
強み、こだわり、想いは”ある”。でも、”伝わっていない”。
良い商品があっても、熱い想いがあっても、伝わらなければ存在しないのと同じです。
このギャップこそが、多くの中小企業が抱える「負」だと感じています。
私たちは、徹底したヒアリングで「らしさ」を紐解きます。
言葉にならない思いを言語化し、整理し、構造にする。
そしてそれを、Webサイトやパンフレットという「伝わる形」に落とし込んでいく。
私たちが作っているのは、単なるデザインではありません。
企業とお客様をつなぐ「架け橋」です。
「らしさ」と「共感」のあいだに橋をかけ、想いを社会へつないでいく。
それがカケハシ・スタイルの使命です。
物語を持つ会社は、強い
こうして言葉にしてみると、自分たちが何のために事業をしているのか、あらためてクリアになります。
みなさんの会社には、どんな物語がありますか?
どんな「負」に向き合い、どんな豊かさを届けようとしていますか?
自分たちの物語を考えること。
それは事業を広げる上で、とても大切なことだと思います。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。